濃く入れてうすめて飲むコーヒー教室(3)

教室ではおなじコーヒー粉をコーヒーメーカー(ドリップ式)で淹れたものと、受講生自らうるおい式で淹れたものとをその場で飲んで両者の違いを体験してもらっています。さらに、うるおい式の淹れ方を発展させた「打ち返し」と「漉し足し」、「半返し」も紹介します。帰山人さんの珈琲漫考によりますと「打ち返し」は「二度漉し(濾し)」の別名で、1960年代以前には珍しくない技法だったようです。「半返し」は関西の一部でドリップ式になされていた技法のようですが、これらの淹れ方をうるおい式に応用したものです。「打ち返し」をしますと、まろやかさが増します。相当品質が悪いコーヒー粉でも「打ち返し」をしますと一度漉しよりさらにまろやかで飲みやすくなります。また、湯量を減らせば濃縮コーヒーも作れます。できる濃縮コーヒーは少量ですがバニラアイスクリームにかけて家庭で手軽にアフォガートが楽しめます。